市民ネットワーク 6月議会レポート

中井 洋子
給食米にはせめて全国平均の安全を!
 市が「株・野田自然共生ファーム」として市民農園やブランド米作りをはじめている江川地区の一角は、30年前清掃工場からのカドミウムの汚水事故で、3.2ヘクタールの広大な水田と米が汚染され、200名以上が健康診断をしたところです。そのためブランド米というより汚染米という不安があります。

中井 この土地に関しての地元住民の不安は今でも消えていません。その大きな原因は、市が汚染された土地の土壌を入れ替えなかったことにあるのではないでしょうか。
市長 当時地元から水田を買収して建設残土で埋め、ゲートボール場にしました。隣接している水田3筆は、産米のカドミウム検査を行い、基準を下回っています。
中井 現在は市民農園区域となったこの地域の平成1年からの検査結果は、監査機関が不明だったり、数値の正確性に欠けています。これでは地元は不信感を拭えなかっただろうと思います。また土壌の入れ替えも七光台のロックタウンでは行なっているのに、ここは農地なのに行なっていない、問題ではないでしょうか。
市長 七光台は土地の売買なので、売った側の責任があるので行ないましたが、ここは当時の状況はわかりませんが、当時としては問題がないという形の中で整理したという事です。
中井 その当時の事と言いますが、このような噂がたつのは、市の対応が間違っていたからではないですか。農林水産省が行なった全国3万7千250地点の米のカドミウム含有量検査では、0.06mgが平均値と公表しています。市で昨年行なったブランド米エリアの米の検査数値は0.11で、この平均を大きく上回っています。22年度からここのお米を学校給食に使う計画ですが、体の小さな子どもには安全性をより重視し、平均値となってから導入するべきです。
市長 確かに平均値はそのような数字ですが、国の流通基準0.4に合致していますし、子どもは大人より食べる量が少なく問題がありません。無農薬で作った米と、そうでないものとどちらが良いかという事です。

中井洋子のコメント
  流通基準にない安全性を確保できるのが地産地消の良さのはず、まして市長が社長の会社なら可能なのに!


パブリックコメント 取り組みやすく工夫をして

 「市の基本的な計画や条例などの案を策定する時に事前に案を公表して意見を募集し、寄せられた意見を考慮して意思決定をするとともに、提出された意見の概要とこれに対する市の考え方を公表する一連の手続き」と市のホームページにパブリックコメントの説明がありますが、わかりますか? この説明では難しそうで「ではやってみよう」とはなかなか思えないようです。募集内容も同様なので市民からの意見も少ない状況です。
 他市では行政用語を排除し、関心度を高める努力と工夫をしています。これが原因ではという質問に「一部の方を除いて、制度そのものに対する要望や意見がもともと少ないから関心が低い」と、これまで市民からの意見が出ないようにしてきた結果なのに、市民のせいにした答弁! 行政管理課の指導で、市民との意見交換を有意義なものと感じる職員の意識改革がぜひとも必要です。




前のページへ            次のページへ