市民ネットワーク 3月議会レポート

中井 洋子
図書館とコミュニティ会館
指定管理者導入で問題だらけ!

4月から南・北図書館とコミュニティ会館は指定管理者となった丸善(株)が、一体で管理運営することになった。しかし一体化は施設の性質が全く異なり、全国でもあまり例がない。人件費削減のために、窓口を一緒にして業務を行うということだが、今後問題が出てきそうだ。

中井 会館を使う人たちは、グループで来て自由な雰囲気でおしゃべりを楽しみ、まさに窓口はコミュニティだった。しかし図書館と一緒のカウンター業務では、双方の利用者にとって使いにくい。性質の全く違う施設であり、それぞれの持ち味である環境を侵してしまう。人件費削減のための窓口一体化は、問題ではないか。
総務部長 スタッフは接遇の研修も受けるし、市民サービスとして違いはない。会館受付の集中する9時から30分間は、今までの1階の窓口を使う。図書館には司書がいるし、会館業務には専門性は必要ないので問題ないと考える。
中井 「北コミュニティ会館」や「関宿コミュニティ会館」は、窓口となる図書館と階が違い、困った時や施設の修繕など、気軽に声をかけにくくなる。わざわざ2階に上がったりせずに、それぞれの窓口で市民とのやり取りができたほうが、ずっと使いやすいはずだ。また緊急事態が起きたときなどの職員体制としても問題ではないか。ボタンで知らせるなど何か方法を考えてあるのか。
総務部長 研修を受けたスタッフがローテーションで入っている。施設修繕に関しては若干時間を要するかもしれないが、市民に理解してもらえる範囲だと思う。危機管理に関してはこれから体制を整えていく。
↑エッ、いまから!?

(中井洋子のコメント)
 公共施設の運営に民間会社やNPOなどの民間手法が入る事で、サービスの向上と経費の削減が図れるというのが、この指定管理者の導入の目的です。
 しかし、一体何を優先させているのでしょうか。経費の縮減だけを求め、図書館とコミュニティ会館を一体管理するような指定管理者導入のあり方は、市民サービスの切り捨てにほかなりません。また市民の安全性を軽視している危機管理体制も問題で、早急に対応策を丸善に指導するべきです。施設修繕は現状でも処理までかなり時間がかかっています。これまで以上に市民が我慢をすることになり、日常管理にも目が行き届かなくなります。
 コミュニティ会館は、地方自治法に基づいて設置され、市民会館以上に地域の人たちの自由な使い方が認められた施設です。今後「利用者の声を聞くような具体的方法をとる」という事なので、使いやすい施設となるよう意見を言っていきましょう。


22年経った野田市清掃工場
建て替え計画は一体いつ?

 清掃工場の耐用年数は、一般的に15年から20年といわれ、市の清掃工場と同じメーカーや型式の他市では、建て替えやその計画の段階に入っている。
 市は「補修・点検のメンテナンスを行えば問題ない」と言い続け、野田市一般廃棄物処理基本計画でも「整備や補修に努めることで、老朽化などによる処理能力の低下はない。」としている。しかし、市の清掃工場だけが何年たっても大丈夫なはずはない。問題が起きる前に予測をたて、計画を示すのが行政の役目ではないかと質問したところ、「他市がどうであるかは関係なく、環境面を含め処理能力が維持できて、ごみ量がオーバーしない限り問題ない。十分な維持補修を行なっていることは、決算書を見ればわかるはずだ」と市長答弁だった。

(中井洋子のコメント)
 清掃工場の修繕費用がここ10年間、毎年約2億円にもなっているが、今後もっと高額になっても、それは老朽化によるものではないという事か。このような考え方では市民の信頼を欠く。現清掃工場も候補地決定に何年もかかった経緯がある。市内2つの清掃工場の地元から稼動期間の協定違反で裁判を起こされている野田市。新清掃工場の計画は、問題が起きてからでは遅い。




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