市民ネットワーク 3月議会レポート

岡田 さわこ
もっと保護者の声を聞いて!
学童保育所の分割・委託問題

 学童保育は、働く親が安心して子どもを放課後に預けることが出来るよう児童福祉法に位置づけられ、今年1月には、千葉県放課後児童クラブガイドラインが策定されました。放課後の子どもの成長と発達を保障し、自立を支援する目的として保護者や指導員、学童保育に関わる人が皆で作りあげていくよう水準が示されています。

 1月26日の南部学童保育所の説明会で、野田市で初めての民設民営の委託先が、保護者の知らないままに市が決めていたことがわかりました。保護者から「昨年12月の説明会で委託の場合は選定委員会を開くと約束したのになぜ勝手に事業者を決めたのか?」と市のやり方に不信の声が上がりました。市は、「今回事業者が土地と施設を用意したので選定委員会を開かなかった」と答えていましたが、民間委託だからこそ事業者選定が重要です。

岡田 市は、学童保育所の委託の場合は、すべて新しい指導員になると言っていますが、子どもたちの精神的な負担を考えれば、今までの指導員が継続できるようにするべきです。
市長 委託の場合、指導員が新しくなるのは当然ですので継続は考えていません。

 市が、民間委託をすすめるために1年雇用の指導員を増やしているのは問題です。これまで継続雇用だったからこそ子どもと保護者との信頼関係を築くことが出来ていたのです

岡田 次に野田学童保育所ですが、2月16日に行われた説明会でも、保護者からさまざまな不安の声や問題点の指摘がありました。「中央小学校の空き教室に分割するのでは、今の学童保育所と車の往来が多い道路を挟むため大変危険だ」「引継ぎ期間が3ヶ月では、子どもと指導員の信頼関係が築けないので半年以上にしてほしい」「選定委員会を公開にして保護者代表を市側と同じ人数にしてほしい」など、分割だけでもたくさんの問題があり、委託も同時にやるのは無理があります。今後どのように対応していくのか伺います。
市長 委託に関して理解を得ることが出来ませんでした。今後も話し合いを継続していきます。

 仕事を持つ保護者が安心して子どもを預けられるように市は丁寧に意見を聞いて話し合いを持つべきです。

岡田 また、現在の野田学童の人数79人に対して指導員は3人になっていますが、千葉県放課後児童クラブガイドラインの定めでは何人配置するべきなのかお答えください。
市長 ガイドラインは直ちに実現しなくてはならないと県も言っていません。今いる指導員の数で対応できてきました。今後委託になれば人件費が安くなるので指導員も増やせます。

 指導員は「臨時職員」のためすでに経費は削減されています。子どもにかかわる人件費をこれ以上削減するべきではありません。

岡田 ガイドラインには、「原則として児童数30名までは2名以上、40名までは3名以上、障がいのある子どもが入所する場合は、必要に応じて加配する」と指導員の人数が示されていますが、まったく足りていません。ガイドラインが出来る前から増やしてほしいと保護者から要望が出されていましたが、これまでも聞き入れようとしなかった市の姿勢は、子どもたちを大切にしていない表れではないでしょうか。
 市は、ガイドラインに書かれている《子どもの最善の利益の保証と人権の尊重》を遵守して、安心して放課後を過ごせる居場所となるように、保護者の声に真摯に対応していくことを強く要望します。


市議会傍聴記
 3月の野田市議会定例会をと常任委員会を傍聴しました。市議会は何回目かの傍聴でしたが、委員会は初めての経験でした。どちらも女性市議の活躍が印象的でした。とても男性の1/4しかいないとは思えないほどです。
 今まで私は市報には目を通していたものの、必要な情報のみを見ていただけでした。正直なところ関心があまり深くなかったのです。ところが、わからないなりにも傍聴してみると、学童保育所のことや、保育所のこと、みずきの物流センターのこと等身近な議題もありました。傍聴後は、市報を少しは深く読めるようになりました。
 委員会ではごく近い距離で傍聴できるため、議員の積極性のありなしもよくわかり、素顔をかいま見たように思います。わからない内容もありましたが、新しい世界をのぞいたような、新鮮な気分を味わいました
 皆さんにもぜひ傍聴をおすすめします。
西山三紀子(三生桜台在住)




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