市民ネットワークレポート 9月議会より

中井 洋子
〜市民ネットワークの働きかけで実現〜
七光台クランク道路に歩道が出来る
 前回の市民ネットワーク通信(79)のレポートで「エッ!新しいまちにクランクだらけの道路」と報告した七光台駅前のパレットコート。9月議会でこの危険な道路に歩道確保を求めた中井洋子の一般質問に、市は歩行者の危険性を認め、歩道とガードレールの設置を行うと正式に回答した。
 この道路は住宅内の生活道路だが、クランクだらけで見通しが利かない危険な状態だ。現在北部小学校方面から五木新町方面へ向かう車の通り抜け道路となっている。付近住民や北部小学校に通う子どもたちは、歩道のないこの道路を安心して利用することが出来ない。新しいまちには小学生が増え、北部小学校からも歩道がなければ危険という要望が出ている。市民ネットワークは、市は設計段階でこの道路の危険を把握できなかったのか、道路管理者としての責任からも問題だと現地事務所や市の担当者と話し合いを重ねていた。
 その結果、クランク道路片側の区画整理内約65メートルに、1.5メートル幅の歩道とガードレールがつくことになった。早速10月中に工事に入り、これで歩行者の安全が図れるようになる。しかし新しいまちに住む人たちの安全や、暮らしやすさを考えられない野田市のまちづくりは問題だ。

駅前広場の改善も確約!
 七光台駅前の広場には、将来的にも予定のない「バス乗り場」が2台分とってある。また「タクシー乗り場」と「車いすの乗降所」の配置が、利用者のバリアフリーを考慮していない位置に設置してある。駅利用者の人や車の流れを全く考えていないと、以前から担当者と話し合いをしていたが、9月議会一般質問で「自由通路の工事に合わせて、計画のないバス乗り場のスペースをなくし、バリアフリーに配慮した駅前広場に改善していく」との回答を得た。こちらは、自由通路の工事に合わせて進めていく予定だ。

9月議会で明らかに 渋滞ないのにそれでも必要?
―連続立体交差事業―

 野田市で進めている莫大な事業費のかかる鉄道高架事業。しかし1時間に40分以上遮断機の上がらない「開かずの踏み切り」や、大都市のように踏み切りで渋滞が1キロにも及ぶようなところはない。9年前に行った交通実態調査でも高架にする基準には程遠く、都市計画審議会でも10年後の高架完成時には、交通量は現在より確実に減っていることを認めていた。
 市民ネットワーク通信NO.79でこの問題点を「9月議会で中井が質問予定」と予告していたところ、市は慌てたように交通渋滞調査を行っていたことがわかった。ネットワーク通信配布(8月10日頃)後の23日、25日の2日間で市職員を使い、「遮断時間も短く、車の流れもスムーズな愛宕駅と野田市駅」と通信で書いた2ヶ所のみ(9年前は8箇所の踏切)を急遽調査したのだ。
 市長は「規制緩和で国の基準が変わった。今回行った交通渋滞調査では9年前と交通量は同じか増えている」と答弁していた。
▲愛宕駅にて 遮断機が上がった直後の様子
しかし調査結果を比べてみると、9年前の愛宕駅は16時〜17時の遮断時間が最も長く19.5分間・渋滞距離は405mだったが、今回調査では19時〜20時の遮断時間が最も長く21.6分間・渋滞距離200m。同じく9年前の野田市駅は、7時〜8時の遮断時間が最も長く19.2分間・渋滞距離255m。今回は同時間帯で23.4分遮断・渋滞距離150mとなっている。9年前より野田線の本数が増えたので、遮断時間は僅かに増えたが、明らかに車の台数は減っている。事業の根拠となる渋滞がないのに、なぜ莫大な事業費をかけて鉄道高架を進めるのか、必要はない。


おち 邦子
どうする? 老朽化している清掃工場
 野田市清掃工場の補修点検費用(ランニングコストは別)は毎年2億円ほどの莫大な費用がかかっている。築20年もたち定期修繕の他に毎月応急、緊急修繕が多く発生している。専門家による精密機能検査でも「随所に判断しがたい腐食や浸食がある」と評価されている。検査機関が判断しがたいと表現するのはよほど悪い状況だという。だましだまし応急処理で延命しているような状態を続けているが限界が来ているのは明らかだ。

おち 次期清掃工場をどうするのか場所の選定や費用などクリアーしなければならない問題もあるのだから施設計画をたて市民に示す時期ではないか?
環境部長 劣化や損傷は比較的軽微である。次期施設については考えていない。
おち 野田市と同様の三菱重工製の同年代の施設を調べてみると、どの市(名古屋、豊田、刈谷、宇和島市など)でも老朽化は認識しておりすでに建て替えていたか、新しい施設計画を立てている。いつまで稼働できるのか。その後の見通しを持たないのか?
市長 使い捨ての時代は終わった。    ←見当違いもはなはだしい答弁だ

ゴミ袋への記名 プライバシーの侵害だ!
 ゴミ袋への記名強制が数年続いているが、当初から市民ネットワークはプライバシーの侵害と反対してきた。個人情報が悪用され犯罪も多発している時代に個人情報の固まりの家庭ゴミにわざわざ名前を付けて道ばたに出すことを強制しているのだから犯罪を呼び起こすようなものだ。

▲ 新聞紙で防護したゴミ袋
おち このルールに抵抗を感じている人も沢山おり、岩名地区のいくつかのステーションでは半透明のゴミ袋の内側に新聞紙を巻き付け中身が見えないように防護している。市民の努力でゴミの排出量は600グラム/日と大幅に減量できているのだから、記名強制の必要性はない。止める時期ではないか?
環境部長 市民に自覚と責任を持って貰うためで、(記名強制は)公益性から容認の限度内である。
↑市民のプライハシーを危うくしている自覚が全くない

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