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No.95 2009年11月 1面
ヤット安くなったけど
自転車駐車場料金 市内統一料金ではないの?

 川間駅・野田市駅の有料の市営自転車駐車場は、近隣市に比べて月額2000円という高すぎる料金なので、多くの市民から苦情や不満の声が上がっていました。しかし市はこれまで料金の根拠を、国の考え方に基づいた野田市自転車等駐車対策に関する総合計画で「将来的には原則として統一料金で、民間の預かり所の料金、他市の動向、収支のバランスを考慮して検討する」と定義づけているので、適正な料金だと言ってきました。

 なぜ梅郷駅だけ1500円?
 今回梅郷駅の整備に伴って、東口に地下1階・地上3階建ての2億8千万円余りの、立派過ぎる有料自転車駐車場を建設し、自転車等駐車対策協議会で料金を検討していましたが、7月29日に市長から「私どもの方で案を作っておきながら、突然そんなことを言い出しまして申し訳ないですね」と突然変更する意見が切り出されたのです。それが今回の料金の根拠となった、グレードの高い施設なのだから料金に差をつけるという「維持管理水準の違い」でした。本来ならこれまでの協議内容や、総合計画に基づく考え方と違うのですから、委員会ではもっと検討が必要でしたが、市長の言いなりの協議会では、すんなり決定してしまい、川間・野田市は一般1000円ですが、梅郷1500円(3階は1000円)という差がついてしまったのです。

 その根拠、おかしくない?
 建物の設備が良いからと、他より高い料金となった訳ですが、梅郷駅利用者はそんな立派な建物を望んだのでしょうか?市民のニーズを探るためのアンケートも行わず、この料金は一方的ではないでしょうか。しかも、この根拠となる計画(上記)では、「整備費用は公共の負担で、運営費用を利用者負担」としているのですから、立派な建物を建てたからといって、利用料金に上乗せするのは間違っています。

 持ち出しの民間助成金480万円
 さらに民間の自転車駐車場には値段を下げた場合の差額分を、3年4ヶ月間助成(年間480万円と算定する事にしましたが、利用者に負担を強いた上での事業者優遇は、納得できません。
 また流山市は、無料駐車場がないから、料金が安いのだと説明していますが、シルバー人材センターの職員が短時間で管理するという、公共性を重視した方針をとっているからではないでしょうか。市内駐車場料金の定義を崩してしまい、今後料金をどのように根拠づけて、市民に説明していくのでしょうか。
(中井洋子)


市長1人の頭で考えた 全国初の公契約条例
 公契約とは、役所が業務委託や公共工事発注をするとき民間業者と契約をすることを言うが、現在の一般競争入札では、価格の安さだけで決まってしまい、総合評価制度の導入や労働者の賃金、労働条件にしわ寄せがきてしまう。これを防ぐためにこの公契約条例が必要だ。  国分寺市では、公契約条例の制定に向けて、委員会を立ち上げ、5年間の歳月をかけて調査、検討し、その過程はホームページで公開している。しかし、野田市では市長1人の頭で作り上げ、委員会も、市民意見の吸い上げも、経過の公開も何もなかった。  事務作業が大変であるという理由から、工事では1億円以上が対象となっているが、年平均4件の対象で大手に限られ、地元の業者は入れないのではないかという懸念がある。 本来、条例の柱としなければならない、男女平等、障がい者の雇用、環境への配慮などの社会的価値の実現への具体的な定義づけが必要だったし、改善を見通すのなら見直し条項を定めるべきだった。理念なきパフォーマンス条例とならないように改善の努力と実効性をもってもらいたい。
(岡田さわこ)
 
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