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No. 2011年10月 2・3面


市民ネットワーク 9月議会レポート

岡田 さわこ

渠数p材処理センター
                 さらなる健康被害の拡がりが 明らかに
                 
市民からの稼働停止の声上がる!

 8月29日、県と市が開催した渠数p材処理センター(以下柏廃材と略)健康被害及びVOC(揮発性有機化合物)調査結果の説明会には、100人を超える人が参加しました。県が当日出した報告書は不十分で、『5種類のVOCが指針値の2倍〜16倍』も出ている部分を削除したものでした。意図的な資料の削除には怒りを感じます。多くの参加者からさまざまな健康被害や稼働停止の訴えがあり、改めて被害の深刻さを痛感しました。
【市民のみなさんの訴えは3面上段に記載】


県はぜ隠すのか?
             指針値を超えるVOC(揮発性有機化合物)は出ている!

 更新許可期限(9/ 21)の延長後も相変わらず、異臭もひどく、市民の通報は続いています。
県が、依頼した岡山大学津田教授の分析結果では、柏廃材が健康被害を引き起こしていると結論づけています。一方県が独自に行ったVOC調査では、柏廃材が直接の原因ではないとしています。しかし、昨年の6月28日に柏廃材の破砕選別棟から『5種類のVOCが指針値の2倍〜16倍』も検出され、また、7月13日には焼却炉の運転管理を適正にしていなかったために有害物質のアセトンが排出されていたのです。県はこのような調査結果が出ているのに、柏廃材との因果関係を認めていません。
 説明会でも明らかになったように、多くの市民の被害の実態があったことを真摯に受け止めるべきです。

             
許可取り消しを求める署名に 11905人 が賛同! 
                  野田市あげて県に反対表明

「大気汚染から生命を守る会」と「被害者の会」の呼び掛けた「渠数p材処理センターの産業廃棄物処分業許可の取り消し」を求める署名には、1万 1905人もの人が署名をして県に提出しました(9/7)。
野田市議会も更新許可をしないよう、県に意見書を提出しました(9/14)。
                                  
           なぜ県は更新許可期限(9/21)を引き延ばしているのか?

 更新許可期限が一ケ月以上たった現在(10/27)、全く県の動きが見えないままです。立ち入り調査にも入っているようですが、詳しい情報を開示することもしません。引き延ばしている間も柏廃材の悪業は続いています。許せないことです。

 
                   環境省に要望書を提出

10月19日に環境大臣宛に悪質業者を野放しにしている県の怠慢に対して「渠数p材処理センターの許可の取消し」をするように指導をしていただきたいと要望書を提出しました。

                    健康被害調査の実施を!

岡田 
これまで柏廃材が排出した有害物質による健康被害は、一体どこまで拡がってしまったのか、どのような健康被害が現れているのか、健康被害の実態を把握すべきだと考えます。地元だけでなく、広範囲に被害が及んでいるのですから、改めて地域を拡げて被害の実態を調査すべきだと考えますが、今後の対応は?

市長 今後実施する場合には、前回の調査を踏まえ、調査範囲の検討やいつごろ調査を実施すれば有用な情報が入手できるか、専門家の意見も入れて具体的な検討をしていきたい。


渠数p材処理センター   市民の悲痛な訴えを聞いて!
         〜県と市が開催した調査結果説明会に参加した市民の声より〜

○ 健康被害があるのにVOCで引っかからないのは、分析値の信頼性に問題があるからではないか。  サンプリング条件、測定条件について疑問を感じる。

○ 10年間は野田市に来て本当に空気がきれいでした。柏廃材が稼働してから3年間、夏でも窓を開け
  られない、布団も干せず人間らしい生活をしていない。きれいな空気を返してほしい。

○ 2年前から臭いが気になり、朝6時、煙と臭いがひどいので追跡してみたら、柏廃材の位手前の所
  より近づけなかった。子どもたちはこの煙の中を学校に通っている。県にこんなにひどい事業所は他  にもあるのかと聞くと県の人は、これほど問題がある施設は他にはないと断言していた。即刻止めて  もらいたい。

○ 私は自治会長をやっているが、自治会全員の署名があれば許可をしないと約束できますか。
  許可した側が調査したってうまくいくわけがない。皆さんが苦しんでいる。
  何とか助けるのが県の職員、野田市の職員でしょう。

○ 私たちは本当に人体実験をされている。許可申請を認めないでほしい。

○ 野田市の健康被害調査票は、小学生以上が対象で幼稚園の娘が除外された。
  現在、夜中に鼻血を出して30分くらい止まらないときがある。
  子どもたちを放射能、化学物質から守ってほしい。9月の更新を阻止してください。

○ ある日女房が窓を開けた途端、嘔吐し体がしびれ、体調を悪くしてしまった結果が化学物質過敏症
  だった。私は県に訴えたが何の返事もない。50数年地元に住んでいるが柏廃材ができる前は健康
  で元気だった。何もしないで住民をバカにするようなことはしないでください。

アンケートにご協力ください
                    市民ネットワーク アンケート

市民ネットワーク・のだでは、日頃より、みなさんから野田のまちづくりについて様々な分野(福祉・環境・人権・教育など)の提案やご意見をお聞きしています。これからも、みなさんが日頃感じているご意見や疑問など、より多くの声をお寄せいただきたいと考えています。また、今回は産業廃棄物処理施設渠数p材処理センターにおける、健康被害が拡がっていることから被害状況や異臭・化学臭などの苦情も把握し、問題解決に向けて行政に働きかけていきますので、同封のアンケートにご協力ください。





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