野田市の新年度(06年)予算〜やっぱり公共事業重視〜
06年度の一般会計予算額は436億円と前年比5%アップの公共事業中心の予算である。県下有数の土木王国である。1キロ100億円もかかる鉄道高架事業にも着手するため、担当課を新たに増やした。それに比して、福祉部門は組織を縮小し、保健師やケースワーカーなど専門職のマンパワー不足や無理な民間委託などをして予算の締め付けがますますきびしくなっている。介護保険の見直し、障害者自立支援法の施行、母子家庭への支援策など市が担う部分は大きくなってきているが、国の補助金カットを理由に1円でも削ろうとしている。財政不足というのは逃げ口上で、国や県からの補助削減分は所得譲与税の名目で市は確保できている。全体的にハードからソフトへの政策転換の流れの中、逆行して土木事業をてんこ盛りした結果の財源不足である。それでも強気で普通建設事業費は前年比25.8%もアップし、借金を増やす予算編成となっている。
06年度野田市市債(借金)状況(単位:円) |
| 市民1人当たり | 1世帯当り |
一般会計 | 286,366 | 779,501 |
特別、企業会計 | 215,339 | 586,161 |
合計 | 501,705 | 1,365,662 |
※ 借金は前年比3.3%増の見込みである。
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どうなる? 野田市の介護保険
月額956円アップの3,725円(標準)
4月より介護保険制度が、大きく変わることになる。
@利用者の急増により保険財政が厳しくなってきたため保険料を上げる。
Aこれまで要支援、要介護1の人たちのサービス内容が変わり、筋力トレーニングなどへ切り替わる。
B大きな施設ではなく住み慣れた地域で暮らせる小規模多機能型介護サービスがスタートする。
以上3点が今回の改正のポイントであるが、野田市の場合、保険料は上がるがサービスは減らされるという傾向が強くなっている。「保険あって介護うすし」になりかねない。
今回の保険料は、介護保険の基金を1億円取り崩して抑えたと言うが、もう1億円入れれば100円安くなる計算である。3億円も基金を積まず、保険料の値上げを抑えるべきと市民ネットワークは提言した。
野田市の月額介護保険料(単位:円)
所得段階 | 保険料 | 差額 |
1(生保、老齢年金受給者) | 1,863 | 475 |
2(所得金額が80万円以下) | 1,863 | ▲217 |
3(世帯全員が市民税非課税) | 2,422 | 350 |
4(本人が市民税非課税) ※ | 3,725 | 956 |
5(本人の所得金額が200万年未満) | 4,675 | 1,192 |
6(200万円〜600万円未満) | 5,588 | 1,425 |
7(600万円以上) | 5,960 | 1,800 |
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※近隣市の保険料は松戸3,970円、柏3,469円、流山市3,804円、我孫子市3,667円、鎌ヶ谷3,800円となっている。野田市の場合、老健施設に保険料が多く使われ、在宅サービスは弱い傾向である。
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